今回は、”リップロール(リップトリル)”の説明とやり方について書いていこうと思います。
▼リップロールとは▼
リップロールとは、息で唇をブルブルと高速振動させる技術の事です。
歌う為には、息が最重要になります。
息の量、息の当たる場所と方向、響かせる場所、スピード、息を吐くための筋肉とそれ以外の脱力。
やる事がたくさんあるのですが、それを一度に鍛えられるのが「リップロール」です。
まさに、簡単に出来る魔法の練習法です!
海外のアーティストも、ウォーミングアップや練習では必ずリップロールをやっています。
そのくらい、重要で且つ当たり前になったトレーニングです。
▼その効果▼
リップロールは歌の基礎の基礎なのですが、その効果をザッと挙げてみますね。
①腹式発声になる
②ラクに声が出せるようになる。
③高音が出るようになる
④地声ー裏声の移動がスムーズになる
などなど。
とにかく全てに繋がっている言う事を覚えていてください。
▼リップロールのコツ▼
そんなリップロールですが、ただ出来れば良いと言う訳ではありません。
リップロールをする上で意識するべき3つの事を挙げたいと思います。
【その1】振動は高速すぎず、遅すぎず。
振動がものすごく高速な方は、口やノド等に力が入りすぎています。
リラックスをして、もっとラクに出来るポジションを探しましょう。
逆に、振動が遅い方は息を吐きすぎている場合が多いので、すぐに息切れしてしまうと思います。
ラクに長ーく唇を震わせられるだけの適切な量を見つけましょう。
【その2】いかにラクラクで振動させるか
鼻歌を歌うくらい、ラクに出来るとばっちりです!
ノドが閉まっている方は、きっとやっていて苦しいと思います。
肩や首を回してリラックスしながらやってください。
【その3】振動は常に一定に
長くリップロールした時に、息の強弱が無いよう、常に同じ量を一定に振動させましょう。
リップロールしながら発声する時も同じです。
音の高さや音量によって左右されないようにしましょう。
以上をしっかり守ってリップロールをしようとすると、自然と姿勢が良くなっていたり、口角が上がっていたり、横隔膜(おヘソの上に辺りの筋肉)が動いていたりしているのを感じられると思います。
その感覚が、歌う上でとても必要な筋肉の動きになりますので、しっかり覚えましょう。
そして、地声から裏声、そして高音をスムーズにリップロールで発声出来るまで練習してみてください。
スムーズに出来たとき、歌声にも変化が現れていますよ♪
▼リップロール初心者の方▼
では、リップロールが出来ない方にはそのやり方をお教えしますね。
①唇を軽く閉じて、唇と前歯の間に息を送ります。
※ひと仕事終えて「ふ〜ぅ」とため息をつく感じです。
②息を「ふ〜」と吐きながら、人差し指で唇を上から下へサッとなぞります。
※しっかり唇の力が抜けていれば、一瞬でもブルッとなるはずです。
③まずは短くていいので、唇が振動する感覚を覚えましょう。
④慣れて来たら、振動出来る時間が長くなるように練習しましょう。
⑤長く出来るようになってきたら、指のアシスト無しでやってみましょう。
理想は、リップロールしながら歌えるようになる事です。
ぜひやってみてくださいね。
▼まとめ▼
ポイントは、いかにラクにリップロールをするかです。
慣れると簡単なので、是非ヒマな時や歩いている時など、時間を見つけてやってみてください。
何事もそうですが、コツコツやる事が上達の近道です。
リップロールは声を出さなくても出来る練習なので、心置きなく震わせてください!